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ラベンダー (Lavender) (学術名:Lavandula angustifolia)

 ラベンダーは何世紀にも渡って、そのはっきりとした香りと多くの効能のために愛され​、使用されてきました。エジプト人とローマ人はラベンダーを入浴やリラックス、料理や香水に使用しました。落ち着きを与え、リラックスさせる効能は、身体に及ぼすラベンダーの最も知られた効果です。ラベンダーは幹部に塗布することで、肌の吹き出物の発生を防ぐために使用されます。浴槽の湯に加えて、ストレスと取り除くために使用したり、額や首の後ろに塗布したりもします。枕やベッド、足の裏に塗布し、リラックスと安眠をもたらすために使用されます。ラベンダーの多くの効能のために、いかなる時にもなくてはならないオイルとして考えられています。

使用法

  • 枕やベッド、足の裏に塗布し安眠を誘うために使用します。

  • 肌の手入れと保護と改善のために使用します。

  • スプレーボトルに水と一緒に加えて、クローゼットやマット、車の車内や空気を清潔にします。

  • 摂取するっことで、心配を取り除くために使用します。

  • ​料理に使用し、柑橘系の風味を与えてくれます。

参考

  • ウサギの反射テストでラベンダーオイルに麻酔薬の作用があることが判明しました。(Ghelardini et al.1999)

  • ラットの実験で、エッセンシャルオイル数種の成分であるリナロールがNMDAレセプター複合体に直接作用してラットの誘発痙攣を抑制することが判明しました。(Brum et al.2001)

  • ラベンダーオイルはカンジダ菌に対して静真菌性と殺真菌性の双方の作用を示しました。(D' Auria et al.2005)

  • ラベンダーのオイルは、ラットの身もだえするような動きと、カラギーナンで誘発した四肢の炎症を減少させ、消炎効果を示しました。(Hajhshemi et al.2003)

  • リナロールと酢酸リナリルは、カラギーナンで誘発した炎症ラットで、消炎反応を示しました。(Peana et al.2002)

  • ラベンダーのエッセンシャルオイルが1%以下の濃度で、原虫の病原体であるジアルジア、トリコモナス、ヘガミタを根絶できることが判明しました。(Moon et al.2006)

  • 変異誘発性の試験で、ティートリーとラベンダーが双方とも変異を促進しないことが判明しました。ラベンダーオイルは強力な抗変異誘発作用も示し、既知の変異誘発物質にさらした細胞の変異を減少させました。(Evandri et al.2005)

  • ぺリリル・アルコールで処置されたマウスでは、腫瘍発症数が22%低下し、マウスで行った肺腫瘍の生物検定では腫瘍の増殖が58%低下しました。(Lantry et al.1997)

  • 肝臓に腫瘍があるラットにぺリリル・アルコールを処置したところ、処置したラットの癌細胞がアポトーシスを起こしたことにより、処置していないラットよりも処置したラットの腫瘍が小さくなりました。(Mills et al.1995)

  • ぺリリル・アルコールが入った食事を与えられたラットは、対照グループと比較して結腸における腫瘍の発生にともなう増殖が少ないことが判明しました。結腸腫瘍がある動物にぺリリル・アルコールを食事として与えたところ、対照グループよりも細胞のアポトーシス発生数が増加することが判明しました。(Reddy et al.1997)

  • ラベンダーの香りを嗅がせたジャービルは、高架式十字迷路で不安が減少しました。長期間嗅がせたメスでは、さらに不安が減少しました。(Bradley et al.2007)

  • マウスがラベンダーオイルとその成分であるリナロールと酢酸リナリルを嗅ぐと、マウスの通常の動きが減りました。カフェインで活発な動きを誘発した後、同じオイルと成分を嗅がせると、マウスが通常の行動速度に戻りました。(Buchbauer et al.1991)

  • 集中治療室の患者のうち、ラベンダーのアロマセラピーを受けた患者は、マッサージだけを受けた患者や安静にしているだけの患者よりも、気分がよくなって不安の認識が改善したと言いました。(Dunn et al.1995)

  • イエハツカネズミにオリーブオイルで薄めたラベンダーオイルを食事として与えたところ、良く実施するいくつかのテストで穏やかになりました。(Guillemaiin et al.1989)

  • 慢性的に血液透析を受けている患者にラベンダーの香りを嗅がせたところ不安が減少しました。(Itai et al.2000)

  • 老齢の認知症患者がラベンダーオイルを吸い込むと興奮の低下が見られました。(Lin et al.2007)

  • ラベンダーオイルがラットの交感神経の活動を抑制して、副交感神経の活動を刺激することが見られました。(Shen et al.2005)

  • ラベンダーオイルはマウスで抗不安薬ジアゼパムが示す効果とほぼ同じ抗葛藤効果を示しました。(Umezu et al.2000)

  • ラベンダーオイルがマウスとラットで肥満細胞の脱顆粒を抑制することにより、即時型のアレルギー反応を抑制することが判明しました。(Kim et al.1999)

  • 不眠で悩んでいる女子生徒がラベンダーの香りを嗅いだ週は、嗅がなかった週に比べ、よく眠れるようになって鬱も軽くなりました。(Lee et al.2006)

  • ラベンダーオイルの香りがラットの交感神経の活動と血圧を低下させつつ、副交感神経の活動を高めたことが判明しました。さらに無臭覚誘発剤を使用すると、ラベンダーオイルの香り効果が消えました。(Tanida et al.2006)

  • 歯の治療を待っている患者がラベンダーかオレンジのオイルの香りを嗅ぐと、対照グループと比較して不安が少なくなって気分が良くなることが判明しました。(Lehrner et al.2005)

  • 慢性気管支炎の患者では、ラベンダーによって脂質レベルの正常化が促されることが見られました。(Siruin et al.1997)

  • ラベンダーオイルにDEETと同じ、マダニ撃退効果が見られました。(Mkolo et al.2007)

  • 接ぎ木した林檎の芽にラベンダーのエッセンシャルオイルを塗ると、アメリカハナズオウという植物の芽を食べる害虫の外寄生が95%以上減りました。(van Tol et al.2007)

  • ラベンダーの香りを3分間嗅いだ被験者は、リラックスして数学の計算がそれまでよりも速く正確にできるようになりました。(Diego et al.1998)

  • クレンジングジェルのラベンダーの香りを嗅いだ被験者は、リラックスして数学の計算がそれまでよりも早くできるようになりました。(Field et al.2005)

  • ラベンダーの香りが精神的なストレスを軽減し、意識を覚醒することが判明しました。(Motomura et al.2001)

  • ​集中治療室勤務の看護師にラベンダーとクラリセージのエッセンシャルオイルを部分的に塗布したところ、ストレスの認識が減少しました。(Pemberton et al.2008)

  • ラベンダーの葉と茎は、消化器系疾患やリウマチに対する煎じ薬を調製するために使用され、また美容目的でも使用されました。ローマ人は、ラベンダーオイルを入浴、調理、空気清浄に使用していました。聖書では、ラベンダーオイルは、油注ぎと癒しのために使われた精油の一つです。(2013年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3880178/)

  • Phytomedicineに掲載された2013年の研究では、ラベンダーオイルが体内で最も強力な抗酸化物質(グルタチオン、カタラーゼ、SOD)の活性を増加させることが判明しました。さらに最近の研究では、ラベンダーが抗酸化活性を有し、酸化ストレスを予防または反転させるのに役立つと結論付けて、同様の結果が示されています。(2013年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23351960)(2015https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26247152)

  • 2014年にチュニジアの科学者たちは、ラベンダーエッセンシャルオイルが血糖に与える影響をテストして、糖尿病を自然に治療するのに役立つかどうかを調べるという作業を終えました。15日間の動物実験の間、研究者によって観察された結果は全く驚くべきものでした。一言で言えば、ラベンダーエッセンシャルオイルでの処理は、以下の糖尿病の症状から身体を保護しました。(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24373672) :血糖値の上昇(糖尿病の特徴)、代謝障害(特に脂肪代謝)、体重の増加、肝臓および腎臓の抗酸化物質枯渇、肝臓および腎臓の機能不全、肝臓および腎臓の脂肪過酸化(フリーラジカルが細胞膜から必要な脂肪分子を「盗む」)。糖尿病の予防または回復のためのラベンダーオイルの全容を理解するためには、より多くの研究が必要ですが、この研究の結果は有望であり、ラベンダーの治療での可能性を示しています。

  • 2013年には、the International Journal of Psychiatry in Clinical Practiceの研究が掲載され、80ミリグラムカプセルのラベンダーエッセンシャルオイルを補給すると、不安、睡眠障害および鬱が緩和されることが判明しました。さらに、この研究では、ラベンダーオイルを使用することによる有害な副作用、薬物相互作用または離脱症状はありませんでした。(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23808618)

  • 2012年に発表された研究では、28人の分娩間近のが妊婦を選出し、自宅でラベンダーのアロマセラピーを4週間行った結果、産後の鬱と不安が顕著に軽減しました。(2012年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22789792)

  • ラベンダーオイルはまた、PTSD症状を改善することが示されています。1日あたり80ミリグラムのラベンダーオイルがうつ病を33%減少させ、PTSDに罹患した47人の患者の睡眠障害、うつ病および全体的な健康状態を劇的に減少させました。(2012年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22475718)

  • ラベンダーオイルがアルツハイマー病の自然療法として役立つことが研究で示されました。 ラットで行われた研究は、ラベンダーのエッセンシャルオイル蒸気を吸入すると、脳の酸化ストレスを予防し、認知障害を改善するのに役立つことを示しています。(2017年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5424179/)(2013https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23351960)

  • the Swiss journal Molecules は、ラベンダーオイルが脳梗塞などの神経学的機能不全を治療する可能性のあるという驚くべき研究の結果を掲載しました。研究者らは、ラベンダーの神経保護作用はその抗酸化特性に起因すると考えています。((2012年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22895026)

  • その抗菌特性で何世紀にも渡って広く知られているラベンダーオイルは、様々な感染症を予防し、細菌や真菌の病気に対処するために使用されてきました。実際にラベンダーのこの利点を確立するために、100にものぼる研究が繰り返し実施されてきました。研究によると、ラベンダーオイルは、火傷、切り傷、擦り傷、傷痕などの治癒を促進しますが、その大部分はその抗菌性化合物のためです。

  • Evidence-Based Complementary and Alternative Medicineに掲載された研究では、クローブ、シナモン、ティートリーオイルなどの他のエッセンシャルオイルとブレンドしたラベンダーの抗菌力がどのように向上するかを評価しました。研究者らは、これらのオイルの1:1の比率が、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)および黄色ブドウ球菌(Staph aureus)との戦闘において最も効果的であることを見出しました。 - 呼吸器肺炎および皮膚真菌につながる多くの真菌および細菌感染症の2つの一般的原因。(2013年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23737850)

  • ラットで行われた2016年の研究では、ラベンダーオイルが肉芽組織(皮膚の治癒表面からの組織)の形成を促進し、コラーゲン合成を促進することによって初期段階で創傷治癒を促進することが分かりました。ラベンダーオイルで処理した創傷の面積は、対照群と比較して有意に減少しました。(2016年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4880962/)

  • ラベンダーオイルを局所的に使用すると、潰瘍からアレルギー反応、座瘡および加齢斑に至るまで、多くの皮膚状態を改善するのに役立ちます。 その抗炎症および抗酸化特性は、皮膚状態を緩和し、老化の徴候を逆転させるのに役立ちます。( 2014年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3931201/)

  • 研究によると、ラベンダーオイルは、タイム、ローズマリー、シダーウッドのような他のエッセンシャルオイルと一緒に、頭皮に毎日マッサージすると脱毛症や脱毛を大幅に改善することができます。(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK92761/)

  • European Neurologyで発表された研究によれば、頭痛で苦しむ人々はラベンダーオイルを15分間吸入すると痛みが大幅に軽減されることが分かりました。対照群とラベンダーオイル処置群の差は統計的に顕著で、129件の頭痛発作のうち、92件がラベンダーオイルによって完全に、または部分的に癒されました。(2012年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22517298)

  • 分娩後の158人の母親を対象とした2015年の調査を対照群または介入群に分け、介入群は、寝る前にラベンダーオイルを週に4回8週間吸入しました。ラベンダーオイルを使用している女性は、対照群と比較して睡眠の質において顕著な改善を示しました。(2015年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4443384/)

  • Complementary Therapies in Medicineで公開された2015年の研究は、ラベンダーオイルの局所適用が透析針の挿入中に中程度の痛みの強度を減少させることを示しています。研究者らは、多くの血液透析患者にとって、ラベンダーは透析針を挿入する際の苦痛を軽減するオプションです。(2015年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26051566)

  • Journal of Complementary and Alternative Medicineに掲載された別の研究では、ラベンダー、マジョラム、ペパーミント、黒胡椒のエッセンシャルオイルを組み合わせて毎日塗布することで、首の痛みが改善されることが分かりました。(2014年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25192562)

  • 最近の研究では、ラベンダーオイルを皮膚にマッサージすると、月経痛と下腹部の痙攣に関連する月経困難症を緩和するのに役立つことが証明されました。この研究の結果は、ラベンダーオイルがPMSおよび月経痙攣の自然療法として使用できることを示唆しています。(2015年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4325408/)

  • African Journal of Traditional、Complementary and Alternative Medicinesに掲載された2012年の研究は、特にラベンダーオイルを使用したアロマテラピーは、がん患者がストレス、吐き気、慢性の痛みおよび鬱病に対処するのに役立つことを示しています。 ラベンダーオイルは免疫システムを刺激し、気分を高め、睡眠を改善し、ストレスと戦うために働くので、治療薬として使用できます。(2012年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3746639/)

直接塗布できます。

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