ペパーミント (Peppermint) (学術名:Mentha piperta)
ペパーミントの木はウォーターミントとスペアミントの校種で、カール・フォン・リンネによって1753年に始めて紹介されました。ドテラのペパーミントエッセンシャルオイルは高いメントールの含有量を持ち、最も品質の高いペパーミントとして他社のペパーミントと区別されます。歯磨き粉やガムに口腔衛生のために使用され、摂取することで胃腸炎を軽減し、健康な呼吸機能を補助してくれます。ペパーミントは長い間ドテラのエッセンシャルオイルの中でも最も人気のあるオイルの一つです。
ペパーミントの香りは中枢神経を刺激し、脳の機能を活性化させます。また、筋肉に作用することで、カルシウムイオンを調整し、痙攣を抑制する作用があるとされています。このため、過敏性腸炎などの消化器官を補助する目的で用いられます。体を冷却する作用もあり、その一方で血行を良くするため、打ち身や筋肉痛などにも有効とされています。
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ペパーミントとレモンオイルを水に落としと飲用することで、健康で清潔な口腔環境を築くために使用します。
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1~2滴をソフトカプセルに入れて服用し、胃腸炎を軽減するために使用します
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1滴をスムージーに加えてお召し上がりください。
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ペパーミント、オレンジ、フランキンセンスをそれぞれ1滴手のひらに落として香りを嗅ぎ、気持ちをリフレッシュします。
使用法
参考
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被験者がチモール、メンソール、サリチル酸メチル、ユーカリプトールが入っている口内洗浄液を6ヶ月使用したところ、これらのオイルに耐性を持つ口内バクテリアが増加しないことが判明しました。(Charles et al.2000)
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ペパーミントとスペアミントのオイルは、耐性菌株の大腸菌、サルモネラ菌、ピロリ菌を抑制しました。(Imai et al.2001)
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ペパーミントとローズマリーのオイルには、歯の生体膜(歯垢)防止において、クロルヘキシジンよりも高い効果があることが判明しました。(Shayegh et al.2008)
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炎症を誘発させたラットに、ペパーミントとキャラウェイのブレンドオイルを使用したところ、ラットの内臓の痛覚過敏(胃腸管の痛みに対する過敏症)が軽減されました。(Adam et al.2006)
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L-メンソールにより、人間の単球(白血球の一種)で炎症媒介物質の生成が抑制されることが判明しました。(Juergens et al.1998)
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ペパーミントオイルはバリウム注腸時の痙攣防止において、ブスコパン(抗痙攣薬)と同じくらい効果的でした。(Asao et al.2003)
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老齢の被験者がマッサージでローズマリー、レモン、ペパーミントのオイルを使用すると、マッサージでオイルを使用しない場合と比較して、便秘が減り、排便が良くなりました。(Kim et al.2005)
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消化不良の患者をペパーミントとキャラウェイが入ったカプセルで治療したところ、痛みが軽減され、痛みの頻度が減ることが判明しました。(Freise et al.1999)
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腸内で溶けるカプセルにペパーミントとキャラウェイのオイルを入れ、非潰瘍性の消化不良患者に飲ませたところ、対照グループと比較して痛みと症状が軽減されることが判明しました。(May et al.1996)
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ペパーミントオイルとエタノールを組み合わせると、頭痛感受性が低下し著しい鎮痛効果があることが判明しました。その一方で、ペパーミントとユーカリ、エタノールを混ぜると、人間の筋肉が弛緩して認識力が高まることが示されました。(Gobel et al.1994)
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バクテリアの異常増殖がなく、乳糖不耐症でも、セリアック病でもない過敏性腸炎(IBS)の患者に、8週間以上ペパーミントオイルを与えたところ、プラシーボの場合よりもIBSの症状が大幅に緩和されることが判明しました。(Cappello et al.2007)
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腸内で溶けるカプセルにペパーミントオイルを入れて、過敏性腸炎(IBS)の子供達に与えたところ、IBSの痛みが緩和されました。(Kline et al.2001)
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腸内で溶けるカプセルにペパーミントオイルを処方して入れ、IBS症状を示している患者に与えたところ、プラシボを与えられた患者と比較して、大幅に症状が軽減されました。(Liu et al.1997)
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腸内で溶けるカプセルにペパーミントオイルを入れて与えたところ、プラシーボの場合よりも、IBSの症状が大幅に緩和されました。(Rees et al.1979)
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臨床試験で、ペパーミントの香りにより、記憶力が高まって、意識がはっきりすることが判明しました。(Moss et al.2008)
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人間とラットの星状神経膠細胞にペパーミントオイルで前処置すると、これらの細胞で熱ショックで誘発されたアポトーシスが抑制されることが判明しました。(Koo et al.2001)
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ペパーミントオイルで前処置したマウスにガンマ放射線を照射したところ、ペパーミントで前処置しなかったマウスより骨髄細胞の喪失が少ないことが示されました。(Samarth et al.2007)
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体全体にガンマ放射線を照射したマウスのうち、ペパーミントオイルを与えられたマウスは17%だけが死亡し、ペパーミントオイルを与えられなかったマウスは100%死亡しました。あらかじめペパーミントオイルを摂取させていたマウスでは、30日後に赤血球が通常レベルに戻りましたが、対照グループのマウスでは戻らず、最後には死亡しました。ペパーミントオイルに造血幹細胞を保護するか活性化する効果があることが示唆されました。(Samarth et al.2004)
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ペパーミントの抽出物をマウスに経口投与したところ、ペパーミントの抽出物にガンマ放射線の照射による損傷から生巣を守る効果があることが示されました。(Samarth et al.2009)
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研究によると、局所的に塗布されたペパーミントオイルは、線維筋痛症および筋膜痛症候群に伴う疼痛緩和の効能を有することが示されています。この研究では、ペパーミント、ユーカリ、メントール、カプサイシン、および他のハーブ調製物が有効であることが分かりました。
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ドイツキール大学の神経科医院の研究者らの研究(the Neurological Clinic at the University of Kiel, Germany)によると、ペパーミントオイルを含むオイルの組み合わせは頭痛に対する感受性の低下と著しい鎮痛効果があることが分かりました。オイルは痛みを軽減するために額に塗布されました。 (https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7954745)
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ペパーミントオイルの服用は、IBS(過敏性腸症候群)を自然に治療するのに有効であることが証明されています。ある研究では、それを使用した患者の75%がIBS症状を50%減少させることが判明しました。(2007年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17420159)
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研究によれば、ペパーミントオイルは、虫歯を減少させる目的で使用されるうがい薬であるクロルヘキシジンよりも優れてることが判明しました。
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医学的研究では、ペパーミントオイルは、化学療法によって生じる吐き気を減少させるために一般的に使用されている医薬品よりも効果が高いことが判明しました。
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医療研究は、ペパーミントオイルを使用することが、副作用を伴わずに幼児疝痛を治療するための薬剤シメチオンと同様に有効であることを発見しました。
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臨床研究は、ペパーミントが、前立腺癌の増殖を阻害する化合物メントールを含むことを示しています。また、ペパーミントは、放射線誘発性のDNA損傷および細胞死から保護することが判明しました。(2009年https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18955132)